自分史 会社員時代②

2012年12月~2014年8月:担当システムの有識者として、某情報通信系大企業に出向となる
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4年目に訪れた転機
皮肉なことに、余計なことは考えずに目の前の仕事をこなすことだけを意識するようになってからは、徐々に仕事でも評価されるようになっていきました。
そして入社4年目の終わり頃、とある超大規模プロジェクトのサポートメンバーとして抜擢され、その当時のお客様の元に出向という形で派遣されることに。
抜擢されたのはたった3人で、そのうち2人は課長クラスな上に自社の人間ではない。つまり実質一人でお客様の元に出向くことになったんです。
元々、自分の能力に自信がなかった僕にとってこの大抜擢はとてつもないプレッシャーでしたが、結果的にこの異動が僕にとって大きな転機となったんです。
自由と責任を学ぶ
お客様の元へ派遣され、僕の仕事環境は大きく変わりました。そこは誰もが知る大企業であり、働く人たちもこれまでとはレベルが違う優秀な方ばかりだったんです。そしてそんな方々を見ているうちに、これまでの環境との違いがいくつか見えてくるようになりました。
まず気付いた一つ目の違いは『仕事に対する責任』。これまでの現場では仕事の責任はチームのリーダーにあり、配下のメンバーはただその人に言われたことをやるというだけでした。しかしここでは、チームというよりは一人一人が別の仕事を持っており、それぞれがその仕事に責任を持っているようでした。
次に気付いたのは『仕事への主体性』。先程の内容と重複しますが、これまでの現場では『言われたからやる』のであって、自ら率先して動く人はほとんどいなかったんですよね。「そんなことをしても損するだけ」という空気すら漂っていたほどです。しかしここでは、『自ら考え、自ら動く』という考えが当然のようでした。だからこそ、責任を持ってるようにも見えたのかもしれませんね。
そして最後に、何より一番の違いだと思ったのは『自由に仕事をしている』ということ。どの人もかなり忙しくて、非常に大変そうでしたが『やらされている感じがしない』。これは本当に大きな違いでした。
僕はこれらの違いに気付くことによって、自由と責任は2つセットのようなものという『自由と責任の関係性』を学ぶことができたように思います。
初めて手にした自信
僕が派遣されてから1年ほど時間が経った頃、サポートメンバーは3人から6人に増え、僕はテストチームのリーダーを任されていました。
この頃は朝から晩まで会議ばかりで、毎日遅くまで残業をしていたんですが、それでもあまり辛いと思うことはなく、むしろ自分の仕事にやりがいを感じていましたね。
そんなある日、僕はサポートチームのリーダーの方からこんな言葉を頂いたんです。
「大野さんの報告書は本当にわかりいやすい。ここまでわかりやすくできる人はなかなかいないと思うよ。自信もっていいんじゃない?」
僕はこれを聞いた時、本っっ当に嬉しかった。なぜなら僕はこれまで『相手へのわかりやすさ』を最重要視して仕事をしていましたからね。そこを褒めて頂くことがこれまでなかったので、初めて報われたような気がしたんです。
これ以来、自分の仕事に対して少し自信がついたような気がします。自分が正しいと思う道をまっすぐ進めばきっと誰かが見ていてくれる。そんな気持ちが芽生えたんですよね。
そして派遣されてから1年半くらいの頃、サポート対象だった超大規模プロジェクトも無事終わり、サポートメンバーの任期を終えた僕は元の現場に戻ることになりました。この時の1年半は、僕の会社員生活の中でも最も充実した時間だったと今でも思います。
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【自分史 会社員時代③】